優勝ゲームテストプレイ感想

  • Ninety.優勝ゲーム『ヒットメーカー!』


 1ターンには3つのフェーズが含まれているのですが、テンポよく進められたと思います。
 順番に手札から連想する、という場面では毎回びっくりするような発想のプレイヤーがいてそれを聞いているだけでも面白かったです。
 コンセプトカード、パーツカードの内容も個性的。
 最終的に得点を得られるかどうか、という場面で新しい要素(ダブルアップチャンス)が増えたことで、一体感を持って盛り上がれそうです。

  • Ninety.優勝ゲーム『連駒』


 お預かりしたコンポーネントはテストプレイ版のものでしたが、まずボードの美しさと世界観に目を惹かれました。
 ターンごとの流れもわかりやすく、インストもスムーズにできました。
 1ゲームにかかる時間が数分〜長くて10分くらいとコンパクトなのもよりたくさんのお客さまにプレイしていただきやすいと思います。
 ベースは四目並べなのですが、将棋の要素も含まれていたり初心者のかたから上級者のみなさんまで広く楽しんでもらえるゲームだと思います。

  • ソンタナ優勝ゲーム『9Tours』


 テストプレイヤーの1人が、インスト終了時にぼそっとつぶやきました。「もうこれ、ルール聴いた瞬間に完全に面白い。プレイの様子が目に浮かぶ」と。
 完全に同意です。かと言って決してただ簡単なだけ、底が浅いということではなく、繰り返しプレイさせたくなる仕掛け・熟練してプレイがうまくなっていく過程があります。
ここまでに審査させていただいてきたすべての応募作の中で、最も提示したテーマに沿っていて、且つそれが後付けでなく、ルールの根幹を成すレベルにまで昇華されています。
タイ料理レストランでプレイされるということを最大限に考慮された、
洗練されたゲームシステムデザインも素晴らしい。
プレイしていると、訪れて面白かった観光地や好きな料理への、「おれはぜったいトムヤムクンを獲得するんだ!」のような思い入れが容易に発生し、またそれが間違いなくゲームに様々な好影響を与えます。
タイに行ったことがない人でも、美しいビーチや寺院の写真を目の当たりにしたら、流麗なプレイ感と相まってお気に入りスポットが発生してくれそうです。
数あるレストランの中からわざわざタイ料理レストランを選んでくださるような、完全にタイ好きになりかかっている(そしてゲーム好きの)お客様に、ライトにタイの観光案内をする入口となるのに最適のゲームだと考え、優勝とさせていただきました。